財団収入の9割超が公金、仕分け対象の公算 「スプリング8」運営法人(産経新聞)

 文部科学省OBの天下り企業を丸抱えしていたことが判明した同省所管の財団法人「高輝度光科学研究センター(JASRI)」で、財団の平成20年度の総収入95億円のうち、同省所管の独立行政法人「理化学研究所」を経由した交付金が、約77億円に上ることが7日、分かった。JASRIには文科省から直接の交付金約13億円もあり、合わせて9割以上が「公金」だった。こうした点は、政府の行政刷新会議が4月以降に実施する公益法人対象の事業仕分け対象の基準に該当している。

 関係者や公表されている財務諸表などによると、JASRIが運営する大型放射光施設「スプリング8」は理研の所有施設。20年度には、JASRIは理研から運営委託費として年間約77億円が支払われていた。この委託費は、文科省が理研に拠出している約1千億円の補助金から支出されているという。JASRIには、これとは別に文科省から直接、スプリング8を利用した研究の充実や拡大のためとして約13億円が交付されている。 

 公益法人については、政府の行政刷新会議が今年4月から行う事業仕分けの対象になる。すでに刷新会議は対象となる基準として7つの項目を設定。今月9日から問題の多い法人を所管する省庁の担当者へのヒアリングを行う。枝野幸男行政刷新担当相は、6625の政府系公益法人のうち、半数超の法人がいずれかの項目に該当したと発表している。具体的な法人名は公表されていないが、5項目以上に該当する法人は58に上っているという。

 JASRIの場合は、収入の半分以上を国や独立行政法人(独法)からの支出に依存している▽国や独法から年1千万円以上の支出がある、の2点で該当。さらに、現在の常勤役員5人のうち2人は文科省OBで、これも基準に抵触する。

 さらに、JASRIに天下った文科省OBは、JASRI関連の人材派遣会社「スプリングエイトサービス」に役員として受け入れられてきた実態が明らかになっている。JASRI関係者の中には「何も知らない人より、事情に詳しいOBの方が仕事の効率は上がる」との声もあるが、こうした身内重視の実態も、事業仕分けで問題視される可能性もあるという。

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